コマンドマガジン177号
ヴュルブルク
Wurzburg |
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第二次世界大戦の終結と共にアメリカ・イギリスを中心とする西側諸国とソビエトを中心とする東側諸国との関係は悪化の一途をたどる――
いわゆる「冷戦」の始まりであった。
両陣営ともに敵対陣営の出方を見ながら静かにかつ着実に互いの軍事力を強化し、相手陣営からの攻撃から身を守る術を模索した。 そして、隙あらば敵陣営の領土へ侵攻することも辞さない覚悟も持っていたのだ。 ドイツの南部に位置する町ヴュルツブルクはチェコスロヴァキアに近く交通の要衝でもある重要拠点であった。 ゆえに常に仮想される第三次世界大戦が発生する地域としてしばしば注目される場所でもあった。 【付録ゲーム】ヴュルツブルク Wurzburg (ゲームデザイン:ジェームズ・F・ダニガン)
『ヴュルツブルク』は1970年代にアメリカを中心とする西側諸国陣営とソビエトを中心とする東側陣営が激突したら?
という第三次世界大戦のきっかけとなる仮想設定をテーマにした作品です。本作は 1975 年に SPI 社から発売された『Modern Battles』に
収録されていた作品のひとつで、現代戦 を扱うゲームが 4in1(クワドリ)で入っていた作品 でした。
ドイツ南部のヴュルツブルク近辺の地形を再現したマップで両陣営の部隊を大きく展開させ雌雄を決するゲームで、 100個に満たないユニット数ながら作戦級ゲームの良さを十二分に味わうことができます。シナリオは4つ準備されており、 様々なシチュエーションにおいてヴュルツブルク周辺で発生するだろう状況を再現できるようになっています。 システムはマスト・アタックをベースにしたオーソドックスなシステムで、ウォーゲーム中級者からベテランでも楽しめ、 新たな発見を見出すことができる古典的な作品と言えるでしょう。 付録ゲームに合わせて本誌でも現代戦テーマのゲームの紹介や冷戦下の状況をテーマにした『F-16』のシナリオも準備されています。
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