『ド
イツ戦車軍団』とは?
『ドイツ戦車軍団』は、1982年にエポック社「ワールドウォーゲーム」シリーズ第7作として出版された、入門用ウォーゲームです。 初版には3つのゲームが入っており、「エル・アラメイン」「ダンケルク」そして「ハリコフ攻防戦」を順にプレイすることで、誰でもウォーゲームの基礎と実 力が身につく実践的な作品でした。特に「ハリコフ攻防戦」は、初心者のみならず中・上級者も腰を据えてプレイできる作戦級ゲームの名作です。 ルールブックには、作戦級ウォーゲームをプレイする上で重要となる、攻撃と防御に関する基本的な考え方や具体的なテクニックが記載されてしました。もちろ ん、各ゲームについても、ヒストリカルノートやプレイの要点が押さえてありました。 このJWC版ではさらに「コンパス作戦」を追加。ミニゲームながら作戦のバリエーションは豊富で、『ドイツ戦車軍団』の美点を受け継いだゲームに仕上がっ ています。 JWC版『ドイツ戦車軍団』は、2002年に『コマンドマガジン』 第47号の付録として収録されたもの(以下、CMJ版)をベースに、以下の変更を行っています。 ◆ ルールブックの構成 3作のゲーム・ルール全て一冊のマニュアルに収録されていましたが、使い勝手が悪かったため、JWC版ではそれぞれ分冊し、重複するルールも掲載し て、専用ルールだけでも理解できるように再編集しました。 ◆地 形表の追加 原版、CMJ版とも地形表はルールブックに収録されていましたが、JWC版ではプレイのしやすさを考慮してマップにも記載されています。 ◆入 門ガイドブックの再編集 入門ガイドブックは原版のルールブックから個別ルールにあたる第三~五部を抜いたものですが、その他の歴史概説、戦略・戦術はそのまま収録されています。 また、CMJ版発売時、発売後に発表されたゲーム関連記事も収録されています。 ◆コ ンポーネントの変更 ユニット・デザインはCMJ版をベースにしていますが、裏面の色を所属別に分類した 上、初期配置ヘクスまたは登場ターンを印刷しました。また「ハリコフ攻防戦」用、汎 用マーカーを追加しています。 ◆「コ ンパス作戦」の追加 JWC版では故・坂本拓哉(OMEGA7)氏がデザインした「コンパス作戦」を収録しています。 ■
各ゲームについて
「エル・アラメイン」 「エル・アラメイン」は、ロンメルのアレクサンドリアに達する最後のチャンス、第二次エル・アラメイン戦をゲームにしたものです。『ドイツ戦車軍団』に 入っている四つのゲームのうち最もやさしいもので、入門者向けです。一人がドイツ・イタリア軍を、もう一人がイギリス軍を受け持って対戦します。攻撃と攻 撃の基本が学べます。 「ダンケルク」 「ダンケルク」は、1940年の、ドイツ軍の西方電撃戦をテーマにしたゲームです。一人がドイツ軍を、もう一人がフランス、イギリス、ベルギーの連合軍を 受け持って対戦します。「エル・アラメイン」からさらに踏み込んだ戦術が必要になり、また、連絡線の要素も加わります。 「ハリコフ攻防戦」 「ハリコフ攻防戦」は、1943年冬季の第三次ハリコフ攻防戦をテーマにしたゲームです。一人がドイツ軍を、もう一人がソ連軍を受け持って対戦します。ど ちらのプレイヤーも、守勢と攻勢の両方を考えなければ勝てないゲームです。 「コンパス作戦」 「コンパス作戦」は、1940年12月に発動された、北アフリカ戦線でのイギリス軍による反攻作戦の前半部にあたる、12月9日から11日のシディ・バラ ニ周辺の戦いを再現したウォーゲームです。一人がイギリス軍を、もう一人がイタリア軍を受け持ちます。サイズはダンケルクと同じ小さいサイズですが、熟練 者向けの考えどころの多いゲームです。
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ジャパン・ウォーゲーム・クラシックスとは「日本におけるウォーゲーム・ブームを支えた優れた国産ゲームをいつでも買えるように」というコンセプトでスタートしたシリーズ、それが「ジャパン・ウォーゲーム・クラシックス(JWC)」です。これからウォーゲームを始めようという方はもちろん、かつてウォーゲームを楽しんだ方がその趣味を再開しようという時に、最初に選んでいただいて間違いないタイトルを取りそろえています。 また、作戦研究やプレイの指針など、公式サイトでフォローします。 |
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